朝クラ
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イタリア留学情報ページ『Vissi d’arte, vissi d’amore』Vol.8 ~先輩へのインタビューその5 山田正裕さん~<後編>

こんにちは!イタリア・ミラノ留学中の清水優美(しみずゆみ)です。

 

今回のインタビューは、前回に引き続き、オーストリア留学中のバスバリトン山田正裕さん。

前回は、山田さんの留学のきっかけ、準備、そして実際の留学生活について伺いましたが、

今回は、2019年夏に出演された「ザルツブルク音楽祭」やヨーロッパでのお仕事事情など、インタビューさせていただきます。

 

(所属するウィーン国立歌劇場合唱団メンバー集合写真、この合唱団でザルツブルク音楽祭にも出演)

 

-昨年の夏はお仕事で、ザルツブルク音楽祭”に出演されましたね!(今回のインタビューも音楽祭がきっかけで実現)

 

はい、清水さんにも僕が出演するオペラを観ていただけて、とても嬉しかったです。

 

(ザルブルク音楽祭、オペラ開演前の劇場前の様子)

 

VISAの問題も晴れて去年10月に再度留学が始まってすぐに、ザルツブルク音楽祭に出演するウィーン国立歌劇場合唱団のオーディションに招待、受験をしたのち、合格を頂くことができました。夏の間は4作品のオペラ(シモン・ボッカネグラ、ルイザ・ミラー、エディプス王、メデア)とヴェルディ・レクイエムの合唱に、計21公演出演しました。

 

(ザルツブルク音楽祭2019《エディプス王》舞台写真)

 

(ザルツブルク音楽祭2019《メデア》カーテンコール)

 

(ザルツブルク音楽祭2019《ヴェルディ・レクイエム》に合唱団で出演)

 

-4作品ものオペラと、さらにコンサートにも出演されたのですね!ヨーロッパでのお仕事は、日本と違いはありますか?

 

私自身、まだ日本で仕事をしてきた経験が浅いので違いがあまりわかりませんが、しいて言うのであれば「上演数」です。日本でよくあるのは、数ヶ月前から音楽稽古、立ち稽古をして公演数が1、2公演で終わってしまうということもよくあります。ただヨーロッパの劇場は少なくとも4,5公演、多くて1作品のオペラプロダクションで10公演以上行います。それでもチケットが売れ、お客さんが埋まるという文化の違い(いつか日本もそうなってほしいです)ですが、私が今度仕事をするオペレッタは全33公演あります。

 

またヨーロッパの劇場では普段から毎日オペラやバレエが毎日日替わりで公演を行っていますが、初めて今回ザルツブルク音楽祭で今日はイタリア語、次の日はフランス語、その次は…と連日公演前に頭の外国語のカートリッジを変えるのは大変だと痛感しました。

 

(ザルツブルク音楽祭2019《シモン・ボッカネグラ》カーテンコール)

 

 

-ザルツブルク音楽祭の公演数の多さは印象的でした。音楽家やスタッフにとってはとても大変と思いますが、お客さんにとっては、選択肢が多くてとても魅力的ですね。本当にお疲れ様でした!今後の抱負、夢などを教えてください。

 

今後の抱負はこれからも変わらず学業と並行して、出演する舞台でたくさんのことを学び、そして果敢にオーディションを受け続け、向上心をもち留学生活を充実したものにしたいです。そして「歌だけで食べていく」という夢、世界の大舞台で歌い続けたいという強い信念を忘れず、一歩一歩着実に精進していきたいと思います。

 

-この度は、インタビューを引き受けてくださり、ありがとうございました!今後、出演予定の公演はありますか?

 

今年のザルツブルク音楽祭は、新型コロナウイルスの影響で、縮小プログラム・プロジェクトでの開催が決定し、僕が出演予定であったのオペラは全て来年以降に延期となりましたが、

 

リンツ州立劇場2020/2021シーズン開幕公演 ベートーヴェン作曲 オペラ《フィデリオ》に合唱で出演します。9/19に初日を迎え、来年まで20公演ほどあります。(詳細はこちら

また2021年3月にリンツ州立劇場共同主催 モーツァルト作曲 オペラ『偽の女庭師』ナルド役で出演予定です。

 

 

-プロフィール-

山田正裕

 

国立音楽大学声楽専修卒業、同時にオペラ・ソリストコース修了。同大学卒業演奏会に出演。現在オーストリア、アントン・ブルックナー音楽大学大学院修士課程声楽科在籍。2016年に広島シティオペラ「ドン・ジョヴァンニ」マゼット役でオペラデビュー。また2019年春に「魔笛」パパゲーノ、弁者役で欧州デビューを果たす。同年にウィーン国立歌劇場合唱団と演目契約を結び、ザルツブルク音楽祭に出演。また同年秋よりリンツ州立劇場合唱団演目契約、バッハ・ザルツブルク合唱団メンバーとして多数のオペラ公演、コンサートに出演。

 

2015年より声楽アンサンブルJスコラーズメンバーとしてBS-TBS「日本名曲アルバム」出演の他、全国各地のコンサートホールや小・中・高等学校の芸術鑑賞会に出演。

 

18年度ヒロシマ・スカラシップ(中村音楽給付奨学生)。

 

これまでに折河宏治、長谷川顯、山下浩司、Andreas Lebeda、Kurt Azesberger、Robert Holzer、各氏に師事。リンツ在住。

 

 

お仕事の依頼、お問い合わせ  : masa.bass010515@gmail.com

 

Youtubeチャンネル : 「ブラボーブラザーズ」

 

https://www.youtube.com/channel/UCs5bXfGNAgMoT5b37e_MWpQ

 

オーストリア、ウィーンを拠点に活動するYouTuberグループです。普段はそれぞれ音大生、オペラ歌手として活動しています。

 

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